◎ 「プロバスクラブ」の由来

 活動の意欲に満ちた人々にとって、引退時期の訪れはあまりにも早すぎます。プロバスクラブ」は、定年退職した後も地域社会に関心を持つ人たちが、相互の友好・親睦と社会貢献を願って集う組織です。具体的には、少なくとも月一回の会合を開催し、各会員の経験豊かな「卓話」やゲストスピーカーの講話に耳を傾け、あるいは学校や公民館で講演会などを開いて豊かな経験を市民に伝える等の地域活動をしています。

 「プロバス」PROBUS)とは、PROfessional(専門職業人)とBUSiness Person(事業家)を合成・短縮した言葉で、おなじラテン語には「誠実」・「忠誠」・「信頼」の意味があります。ちなみに英国コーンウオール州に”プロバス“という同名の村が存在すること、さらに古代ローマ時代にも同名の“プロバス帝”がいて,葡萄栽培で名をなした皇帝であったことも伝えられています。

 「プロバスクラブ」は現在、世界15か国に約4000クラブがあり、その会員数は30万人以上に達しています。各クラブに共通する特徴は、

    ロータリークラブの指導・提唱で設立されていること。
    クラブ設立後は自主・自立の組織運営をしていること。
    地域社会で活動できるリタイアないしセミリタイアした男女で組織されていること。
    非政治的・非営利的・非宗教的なクラブであること。
    会員は必ずしも元ロータリー会員に限らないこと。
    男性は60歳以上、女性は50歳以上の人たちで構成されること。
    定期的に(少なくとも月1回)会合を開いていること。
    活動内容は親睦・趣味交流・卓話・地域社会への知的ボランテイア活動などであること。


 「プロバスクラブ」の沿革

 「プロバスクラブ」の発祥は1966年。ロンドン郊外の「ケイタラム・ロータリークラブ」がスポンサーとなり、リタイアした専門職の人たちの交友を目的に、「プロバス」の名称をもつクラブを創設したのが始まりです。やがて英国全土へ拡大し、さらに1974年にはニュージーランドへ、1976年にはオーストラリアへと広まって「南太平洋プロバスセンター」が形成され、1978年にはカナダ各地に創立されました。今日では、オランダ、アイルランド、ベルギー、南アフリカ、アメリカ、バーミューダ諸島、ドイツ,チリ、日本、キプロス、ポルトガル、スペイン、トリニダード・トバコ、ジンバブエなど、各国に創立されています。

  わが国では19881月、兵庫県に「上郡プロバスクラブ」が創設されたのを皮切りに、2008年5月現在で、各地に98クラブがあり、会員数は約2400人(うち女性が450人)に達し、「全日本プロバス協議会」が結成されています。

その内訳は、全国が9ブロックに分けられて、
 北海道 2  東北  3 関東 14  信越・北陸 5 東海 5 近畿 25
 中国  5  北九州 7 南九州・沖縄 32

 このうち関東ブロックに所属する14クラブは、
  東京(品川、日本橋、八王子、多摩)  神奈川(横浜、横須賀、鎌倉、川崎)
  群馬(高崎、群馬おうら、大田西、わたらせ、前橋、沼田)

となっています。

 わが「東京多摩プロバスクラブ」は、平成16518日、「東京多摩ロータリークラブ」創立35周年記念事業の「社会奉仕・高齢者奉仕プログラム」の一環として設立されました。スタート当時は会員15名でしたが、現在では37名(平成21年9月現在)を擁して、活発な活動を行っています。



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